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実践編P.88 板の両端引張解析
板のSTLモデルを読み込みます。
ここで注意しなければならないのは、LISAではSTLファイルを読み込むと、STLの三角パッチを板要素として表わしてしまいます。LISAの「Open cracks」コマンドを使うと、三角形板要素であることがよくわかります。この時点ですべての三角形パッチの頂点の節点の座標は重複しています。
LISAではSTL読み込み直後に現われる「メッシュ分割のようなもの」はSTLの形状を示しただけに過ぎないということを覚えておいてください。
この板はどこにも固定されていません。拘束条件は「ない」ということです。
4面体2次要素でメッシュ分割し、材料定数を設定。板の両端を均等に引っ張ってみます。
変形図を確認します。板はグラグラと変位しています。板そのもの変形はありません。
板が剛体運動を起こしています。
板の剛体運動を除去するために、板の四隅に「弱いバネ」を設定します。「弱いバネ」の定義としては主要構造物(解析対象)の1/1000~1/10000の剛性となります。ヤング率を低減して弱いバネを表現します。
変形図と応力図の不自然な部分は弱いバネを設定した影響です。その影響を考慮して結果を解釈するようにしましょう。
このような板の単純な両端引張は、構造、荷重が対象なので対称条件板を使えば弱いバネなどを使わずに解析することができます。
しかし非対称な穴がひとつあるだけで、対称性は崩れ対称条件を使うことはできません。
このような時にこそ、弱いバネのテクニックが役に立ちます。
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